ヤマセミのペア 繋がる命と気候の不順 ②
エイプリルフールに目の前を飛び去ったのは幻だったのか?
いや、いるところにはちゃんといる。
我が家の前の川を遡ったすぐ先、導水路放水口(導水路は6kmほどらしい、本流には源流の湖まで貯水ダムは無い)の上流にある巨大ダム。
(D5 700mm ほぼ等倍切り出し)
仲睦まじいヤマセミペアがいた。驚いたことに真っ昼間でも撮影が可能だった。
とんでもない幸運なのだが、どうやらこのあたりしかいるところが無いらしい。
その理由は、この写真を見ていただけばわかると思う。
渇水・・・水没した木の幹がほんの数日前であろう水位を教えてくれる。
適度な水深(最低60cm位と言われる)と豊富な餌、巣穴を掘れる環境
それを満たす場所が広大な貯水ダムであってもほんの一握りの場所しか無いと言うこと
GW頃から、下流の田園地帯では一斉に田植えが始まる。
そして下流域広範囲に水が必要になり導水路は放たれさらに渇水が進む。
先日、自宅近辺の川原沿い探鳥コースをグーグルマップで見てみた。
おそらく5年以内のものだと思う航空写真を見て愕然とした、
当時は現行程の9割方は真っ青な水の中。
減りも減ったり・・・地形がまるで違っている。
どうしてこうなってしまったのだろう?
(喉元にオレンジ色の班があるのはオス Nikon1 1890mm トリム)
ここ数年、雨は一気に降る。それも半端なく短時間にとんでもない量が降る。別の支流の砂防ダムは決壊を畏れて数年前に砂抜き(放出)したらしい。で、下流は砂に埋もれ、魚の繁殖場が奪われ、我が家の下の橋より上は殆ど魚影が見えない。GW中、川原キャンプでの水難事故(毎年この川沿いでは死亡事故が相次ぐ)を恐れて放水量は絞られるが終わった途端にかなり増量される。なぜなら上流のダムが貯水のみを考えて放水をしなければ下流が困る。我が家の対岸には横浜市の重要な浄水施設がある。取水のための水量確保は最優先だろう。といったわけで・・・それなりの雨が降ってもそのまま放水され続ける。
よってよほどの雨でないかぎりいきなり増水はしないだろう。それを知ってか知らずか、このペアは梅雨時の増水で水没するかもしれない位置に巣穴を掘っている。
このダムでこの数年ヤマセミベビーの誕生は確認されていない。
はたして今年はどうなるのだろう?答えは神のみぞ知るだ。
しばらくは撮影も控えて、見守るしか無かろうね。
(喉に斑が無いメス Nikon1 1890mm トリム)
カワセミの行動範囲はかなり広いらしい。ひょっとしてこのメスは4月に前を横切った嬢か?
車で20分ちょいの距離。あり得ないことも無いなぁ ん~直接はいけないか・・・
(4月1日午前7時頃我が家前の川原にて上流に飛び去ったメス D5 500mm トリム)
(4月1日 メスは翼の裏にオレンジ色が見える D5 500mm トリム)
長い年月で出来上がる種という形。その道筋には幾度もの天変地異や気候変動、外敵の変遷等があり、それらとの戦いを生き抜いて現在の環境に適応した強さがある。近年はなみなみと水をたたえる人造湖に次世代への活路を見いだしたであろうヤマセミがこの危機を乗り越えられるか?
人は何をするかではなく、じっと見守るしか無いだろう。助けることなど考えても野暮なのだ。
それが種の存続というものだ・・・たとえどんな生き物であってもね
(Nikon1 1890mm トリム)
当然、人だって除外されることは無いのだよ・・・
今は気づかない未曾有の危機の真っ最中かもしれない
だから、生きるため前を向いて進もうぜ、変化を恐れずに
それが、進化だ。
(Nikon1 1890mm トリム)
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